I'm sorry , mama.■桐野夏生/著、集英社■ ■価格:1,470円■ 私は、女の顔をした悪魔を一人知っているのです。その女のしたことを考えるだけで、ぞっとします。彼女の本当の名前が何というのか、今現在、何という名前を名乗っているのかは知りませんけど、もちろん彼女はまだ生存していて、人を騙し続けています。そして、へいぜんと人を殺し続けています。かつて女であった怪物たちへ、そして、これから怪物になる女たちへ捧ぐ、衝撃の問題作。 この本は実に怖かったですね。大昔読んだジョージ秋山の『アシュラ』を思い出してしまいました。作品中に出てくるあのとても耳に残る『生まれてこなければ、よかったのに・・・』というせりふとオーバーラップします。主人公アイ子は、生きていくために、悪気なく、盗み、殺人、逃亡を繰り返していきます。そのサイコ的なキャラクターにとても恐怖を感じます。 お薦め度: ★★★★☆ ●作家リンク <桐野夏生> ジャンル別一覧
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